・世界屈指の地獄の乗り物タクシーブルース。マダガスカルでは他の交通手段が飛行機しかないので、他の都市に行く時は基本的にこの乗り物を利用することになります。飛行機についてはマダガスカル航空(Air Madagascar)についてを見て下さい。
・マダガスカル最大の観光地バオバブ街道のあるモロンダバに行くにも首都アンタナナリボから16~20時間かかります。これはまだ普通で、都市や季節によっては30時間~50時間かかる場所もあります。
(2017年4月の情報です)
タクシーブルースとは
・見た目は普通のボロボロのミニバスです。ただし車内が地獄使用になっています。
・基本的な車内はドライバー席の横に2人座り、その後ろが4列になっており各列4人座れるようになっています。通路はなく右側の座席が折りたためるようになっており、後ろに行けるようになっています。
・車内図だけ見ると別になんの地獄でもありませんが、これが建前上の車内人数です。実際には1列5人は普通になります(1列4人の状態で両隣の人と体が接する広さです)。車内は非常に狭いです。前の席との距離はLCCよりも狭く、隣の人とは常に密着した状態です。さらに子供は人数に数えません(なので子供を入れると1列6人という状態もあります。実際体験し、言わずもがなの地獄でした)。
・大きい荷物(バックパック)などは車の上に載せますが、手荷物などは車内に持ち込みます。車内に荷物を置く場所などないので膝の上に載せます。
・足元にも他の客の荷物がびっしりあります。
・座席は硬いです。下に敷くものを持っていくことをお勧めします。
タクシーブルースの予約と道中
・アンタナナリボにはタクシーブルース乗り場はよく使われるものは2カ所あります。北方面に行く便が多く出ているAmbodivona(北タクシーブルース乗り場)、南・西方面に行くFasan’ny Karana(南タクシーブルース乗り場)です。
赤・・・Fasan’ny Karana(南タクシーブルース乗り場)
緑・・・Ambodivona(北タクシーブルース乗り場)
青・・・中心地の湖
・タクシーブルース乗り場にはたくさんの会社があります。ウロウロしていれば客引きが群がってきます。最初は高めの値段を言ってくるので交渉しましょう。
・チケットを買う時は実際のタクシーブルースを見せてもらった方がいいです。綺麗なものもあるし、本当にこれが動くのかと疑いたくなるほどボロボロのものもあります。一般的にボロボロのものほど安くなっていますが、座席がボロボロだったり途中何度もパンクしたりします。多少の金額の違いであれば綺麗なタクシーブルースで行くことをお勧めします。
・予約する時に座席を指定します。一般的にドライバーのすぐ後ろの席が一番良いようです(足が多少伸ばせるため)。ただし一番人気の場所なので、その席から埋まっていきます。
・チケットを買うと出発時間を言われますが、その時間に出発することはまずありません。2時間以上待つことを覚悟しましょう。2時間待ちで出発すればいい方です。
・道中はトイレに行きたい時はドライバーに声をかけると止まってトイレ休憩になります。基本的にトイレは草むらです。
・途中でパンクして延々動かなかったり、何時間も何もない所を走り続けたりする為、水と軽食を持ち込むことをお勧めします。
救世主 Cotisse と Sonatra plus
・地獄のタクシーブルースですが、超快適なタクシーブルースがあります。まだ路線は少ないですが、バオバブ街道のあるモロンダバ行きの路線がある為、非常の利用価値は高いと思います。
・定刻通りに出発し、満席にならなくても出発します。
・車内もゆったり快適です。
・運賃も普通のタクシーブルースとそれほど変わらない価格。
・アンタナナリボからモロンダバへは毎日7時に出発します。所要時間約14時間。運賃は45,000アリアリで決まっており、交渉する必要はありません。(モロンダバからアンタナナリボへは5時半に出発します)
・アンタナナリボからは北バスターミナル(Ambodivona)から出ています。その場所だけ立派な建物が立っているので行けばわかると思います。
・私はアンタナナリボ~モロンダバの往復とアンタナナリボ→フィアナランツィアの移動で利用しましたが、普通のタクシーブルースと比べると天と地ほどの差があります。ぜひ利用してみて下さい。
・ちなみにフィアナランツィアのSonatra plusの発着場所は、タクシーブルース乗り場とは別の場所にあります。
赤・・・タクシーブルース乗り場
青・・・Sonatra plusの発着場所
28番のミニバスがその間を走っています。