【準備編】住民票は抜いて行く?【初心者バックパッカー向け】

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住民票は抜いて行く?

長期間海外を旅する場合、住民票を抜いて行く人が多いです。住民票を抜いて行くと主に「健康保険」「年金」「住民税」に影響があります。

健康保険

海外に長期旅行に行く人は海外旅行保険かクレジットカード付帯の保険で海外での医療費をカバーすることがほとんどだと思います。その場合、旅している期間中の日本の健康保険の支払いが無駄になってしまいます。

住民票を抜くと、抜いている間の保険料を払うか払わないかを選択できます。払わないを選べば日本の保険料を払わなくて済みます。

そんなの皆払わないを選ぶだろうと思いがちですが、実はあまり知られていませんが、日本の健康保険には「海外療養費」という制度があります。この制度を使えば、海外で受けた医療費でも日本の健康保険で医療費の7割が返ってきます。その為、「海外旅行保険やクレジットカード付帯の保険を一切使わない人」や「3ヶ月以上海外に行く予定で、初めの3ヶ月はクレジットカード付帯の保険でカバーし、あとの期間は何も起きないことを願う人」などでは保険料をそのまま支払うという選択を見当する余地はあります。

ただし「海外療養費」の制度には以下のような注意点があります。

①海外で受けた医療費と、同じ医療を日本で受けた場合の医療費を比べて、”どちらか低い方”の医療費の7割が返ってくる。

(例1)海外で10万円の医療を受けた。もし日本で同じ医療を受けた場合5万円かかる。その場合、日本で受けた場合の5万円の7割である3万5千円が返ってくる。

(例2)海外で10万円の医療を受けた。もし日本で同じ医療を受けた場合20万円かかる。その場合、海外で受けた10万円の7割である7万円が返ってくる。

上の例2のように、「海外で受けた医療費<日本での同じ医療費」であればまだいいのですが、例1のようなパターンだと自腹額が結構大きくなります。上の例の金額くらいならまだいいのですが、海外の場合、医療費が驚くほど高い場合があるので、そうなると自腹額もかなりの金額になります。

②海外療養費の請求には、どういう診療をしたか分かる書類や領収書が必要になるので、医療を受けた病院で必要な書類をもらっておく必要がある。

③医療にのみ適用されるので、一般的な海外旅行保険やクレジットカード付帯の保険にあるような死亡保険金や携行品損害保険金のようなものはない。

個人的には保険は海外旅行保険やクレジットカード付帯の保険でカバーして、日本の健康保険は抜いて行った方がいいような気がします。

年金

こちらも健康保険と同様に選択制で、支払いをストップするか、そのまま支払い続けるかを選ぶことができます。

ストップすると、その期間払っていないのだから、当然将来その分年金の受取金額が減ります。ただし年金の支払いには追納という制度があるので、日本に帰ってきてから払っていない期間分の年金を払うこともできます。

「旅の費用がカツカツで少しでも出費を抑えたい人」や、「年金なんで将来どうせ貰えないから払いたくないという人」は年金の支払いをストップして行きましょう。

住民税

住民税は、1月1日の居住地の市区町村及び都道府県に納税します。納税額は前年の1月1日~12月31日の所得に応じた額を払うことになります。そのため1月1日に日本の住民票がなければ、その年度の住民税は発生しないことになります。

ただし海外に1年以上いることが条件になるようです。そうしないと毎年1月1日にちょっと海外旅行に行って住民票を抜いてしまえば、毎年住民税を払わなくて済むことになります。そのような不正はできません。

住民票を抜くメリットは充分にあるので、どうするかよく考えましょう。

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